シリース4回目は、3回目までの総集編となる。
第3回目はこちら。
第4回は、「構造をどう収めたのか」という点について整理していきたい。
先ずはこれまでの流れを簡単にまとめる。
そして第4回目は最終回として、失敗から学んだ構造のまとめと設計思想に焦点を当てる。
構造と設計と
単管小屋の構造はハイブリッドに
第1回で説明した通り、単管をクランプで繋いで小屋の構造を採用したが、第3回で説明した通り、屋根や壁は木造軸組構造に近い構成になった。そして、扉もやっぱり木造ということになった。吊り引き戸構造なので、ここも木構造にせざるを得なかったんだ。
つまり、
- 屋根 → 木構造
- 壁 → 木構造
- 扉 → 木構造(吊り引き戸)
ということになり、木構造部分と単管との接続構造に悩むことになったのである。
つまり、単管は骨組みになったんだけど、壁をつけるにはどうしても別の工夫が必要になるんだよ。
この時に関係してくるのがクランプの高さで、設計時点でそれを忘れていると、現場で慌てて修正することになる。
扉面は全体的に木構造に
前回は、あまり具体的に説明しなかった扉面の構造だが、こんな感じの枠を作ってコンクリートブロックの上に置く構造とした。

つまり、扉面の構造体だけは基礎の上に乗っている構造になった。
普通はあんまりやらないが、枠の上に屋根のフレームを直接固定する構造なので、大きな問題は出ないだろう。
もちろん、側面ともしっかりと接続して固定している。
屋根の構造材に使っている単管とは垂木止めのクランプを使って固定してあるので、万が一にも倒れてくることはない。

門型の枠に廃材を利用したため、現地で寸法通り切るのと、水平を出すのには随分と苦労する羽目になったが。

枠の上はこんな感じだ。
扉を作った話は、別の記事にもまとめているので、よかったら読んで欲しい。
→ https://www.konna-mono.fun/shack-05/
屋根に纏わる話
第3回までに屋根の話には触れていなかったので、ここで軽く触れておこう。

屋根は、片流れ屋根が簡単である。複雑な形状になると、雨仕舞いと呼ばれる作業がとても大変になるので、オススメしない。
- 片流れ屋根がDIY向きで簡単
- 複雑形状は雨仕舞いが大変で雨漏りのリスク大
- 推奨斜度:15°程度
- 今回は13°で施工、九尺(2.72m)のトタン1枚でカバー
角度をつけると屋根の上に立っての作業がしにくくなる。安全性の確保も大変だしね。僕は13度程度を選択した。
そして、やったほうが良いと思っているのは、トタンの下にアスファルトルーフィングを貼ること。それも、買うなら粘着シート付きだ。


粘着シートがついていないと、タッカーというデカいホッチキス(ステープラー)のような道具を使って止める必要があるんだけど、これが結構大変。粘着シート付きのアスファルトルーフィングはちょっとお高いんだけど、屋根の上でやる作業は可能な限り減らすべきだ。
すごく疲れるし、疲れたら危険性も上がる。
DIYでは現場での修正が当たり前
やったことがある人はわかると思うけど、大抵の場合図面の通りには行かないのがDIYである。いやまあ、実際の建設現場でも現場対応を求められることは多いんだけど、ね。
今回出会ったトラブルは以下の通りだった。
- 立地問題
- SketchUpの落とし穴
- 実寸問題
- 材料変更
- 施主要望
まあ、色々あるよ。
立地問題
立地に関しては、とにかく地面の水平を取るのが大変。これは第2回にも色々書いた。そういう意味では単管組みで水平を取ったことは良かったのかもしれない。水平器は必須だ!
組み立てに関して必要な道具はこちらで紹介している。
→ https://www.konna-mono.fun/ratchet-01/
SketchUpの落とし穴
次、SketchUpというアプリについて。これは凄く便利なんだが、あくまでイメージを作る程度のツールである。ちょっと面倒でも、ここから部品取り用の部品図は作っておこう。木工であれば木取り図という。
図面に落としておかないと、絶対に色々と足りなくなる。
SketchUpは便利なんだけど、空中に部品を置いて書いていく関係で、実際に繋がっていなくても繋がっているように描けちゃう。木取り図まで描いておけばある程度防げるんだけど、それでも抜けはなかなか防げないんだよね。
実寸問題
次、実寸問題。実は図面を書いても、図面通りに材料が用意できるとは限らない。
例えば、2x4材を買ってきた場合に、よく見ると反りとか歪みがあって、予定通りの形にならないことが結構ある。それから、別の記事にも書いたのだけれど、単管用のクランプを組み付けた場合に、周りに配置する部品と干渉したりする。
これが、組んでみないと気が付けないことも結構あって、現場で対応するしかないってな展開になる。
施主要望
DIYをやる場合は、大抵は自分が施主になるんだけど、誰かに作ってと言われて作る場合は、絶対に要望の摺合せは最初にやっておくべきだ。
僕自身は機械設計をやった経験があるんだけど、クライアントの要望って形になってからが本番なんだよね。図面を見せても理解してもらえないことが多くて、出来上がってから、「ここは、こうじゃないんだ」なんて展開になることはザラ。
この辺りは苦労して覚えていくしかない。
とにかく、使う人の意見は可能な限り計画段階で汲んでおかないと、後々トラブルになる。
単管小屋を作るなら先に考えるべきこと
というわけで、ざっと書いたのだけれど、今回、作ってみて分かったことの反省点も踏まえて、思いついたことを整理しておこう。ちょっと繰り返しになる部分が多いけれどもね。
- どんなに簡単でも設計図を描こう。SketchUpは視覚的に分かりやすくてオススメ。
- 部品図(木取り図)は描こう。必要な部品を把握しやすくなる。
- 単管を骨組みに使うのは試行錯誤ができるが、設計条件の変動しやすさも意味するので要注意。
- クランプで組むと壁の厚みが厚くなって、床施工が大変になる。
- 現場で寸法変更したら、変更部分は図面に反映しよう。後々、何を変えたか分からなくなって、それが原因でミスをすることになる。
- 安全は最優先に!
まとめ
大変なことも多いけど、DIYは楽しいぜ。
DIYは「思い通りにならないことを楽しむ」趣味だからだ。
ただ、一番疎かになりがちなのが安全対策なので、作業するときにはヘルメット、安全メガネ、手袋は忘れないで欲しい。





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